おすすめのパワーヘルス
90年代後半から業績に曇りが見え始めた。利益が出せていない。このままでは倒産する。そう思った経営陣は新たな動きを見せた。
同社は創業百周年を迎えるニ00三年一月期までの復配を目指す。
このため「のんびりした社風で競争に弱く、利益を上げられない会社」といわれる企業風土の変革に着手した。
第一弾が派遣社員も含めて約六千人に上る全社員の再教育。
利益を上げられる経営体質にするのが狙いだ。
これに先立ち、収益に厳しい銀行から二人の顧問を迎え入れた。
「住友銀行出身のO寺満芳氏が九八年十二月にRに移籍以降、社員の自の色が変わってきた」(I忠商事)と一定の評価を上げている。
「後ろ向きのリストラはこれで一段落し、今後は前向きな再建を進める。
二OOO年一月期は期間黒字を目指す」と豊田圭二社長は強調した。
確かに五百人以上の人員削減、国内工場の閉鎖・縮小、本社(東京・渋谷区)売却とリストラのタマは出尽くした感がある。
ただ、長引く業績不振の最大の要因はSPA(製造小売り)、QR(クイック・レスポンス)といったアパレル業界を取り巻く大きな変化に乗り遅れたため。
企業の大きな方向転換や人材育成には時聞がかかる。
業績回復に不可欠な十億円規模の売り上げが期待できる大型ブランドの投入は二OO一年一月期の見込みだ。
九九年四月末に副社長に正式就任したO寺氏は、「中間決算までに有利子負債の総額約一千億円の大半は返還の見通しが付いた。
今後は前向きな再建策を打ち出す」と強調する。
二OOO年には、同社がこれまで手薄だった団塊ジュニアの女性向けのブランドを市場に投入する。
一つはデザイナー、N氏を起用。
六月には、アパレル外部からの意見を幅広く取り入れるために、インターネットイニシアテイブ(IIJ、東京・千代田)のS幸一社長ら五人を集めて六月にアドバイザリーボードを設けた。
R再建に向けての救いは、有力な取引先が支援姿勢を打ち出していること。
アパレル部門の売り上げの約一O%をR、ダーパン、レリアン、RルックのR系四社からの仕入れが占めるIは、「Rの新ブランドを積極的に扱うなど出来る限りの支援をしたい」(畠山靖朗専務)とエールを送る。
Rはこうした取引先の支援姿勢にこたえ、どのような再建策を打ち出すのか。
十期ぶりの黒字転換を果たし、かつてのかアパレルの雄の存在感を取り戻す切り札は多くない。
一括物流引き受け、日用雑貨で三国志量販店の日用雑貨の物流業務を一括して受託しようと、物流業者や却企業が激しく火花を散らしている。
Kの子会社であるKシステム物流(東京・墨田)がI堂から一括受託を開始し、日用雑貨の物流に新たな流れをつくってから二年。
卸も生き残りをかけて一括物流に乗り出し、Kグループをはじき飛ばして受託するケースが相次いでいる。
Kグループと日用雑貨卸の巨象パルタック、それにラIなどの技術支援を受ける卸。
量販店向けの一括物流はさながら三国志の様相を呈してきた。
長崎屋は九九年、関東で日用雑貨の一括物流を導入するのにあたり、中堅日用雑貨卸のアオキコーポレーシヨン(東京・新宿)を委託先に選んだ。
Kシステム物流も名乗りをあげたが選考から漏れた。
Kシステム物流がI堂堂と神奈川地域で一括物流を始めた九七年は、低率のセンターフィー(手数料)と最新システムを強みに日用雑貨物流を席捲する勢いだった。
しかし最近、卸がKシステム物流をかわして大手量販店の一括物流を受託する例が目立っている。
C物産も子会社を通じてI堂堂の埼玉地域の一括物流を受託。
その埼玉ロジスティックスセンター(埼玉県白岡町)は四月に稼働した。
実はこうした卸の攻勢を支えているのは、ラIなどが技術提案した一括物流の手法「コンバイン方式」だ。
Kグループの物流センターが、搬入した商品をそのまま仕分けて出荷する「通過型センター(トランスファーセンター、TC)」なのに対し、アオキコーポレーシヨンやC物産の施設はTCに加えて商品を在庫として保有する「在庫型センター(ディストリビューションセンター、DC)」の機能を併せ持つ。
このTCとDCの両建てが「コンバイン」というわけだ。
同方式であれば、小売店舗の注文にセンター内の在庫で迅速に対応できる。
C物産はまず、センターにラIとプロクター・アンド・ギャンブル(P)の商品を置いて、コンバイン方式を始めた。
大阪府高槻市にあるMの近畿流通センター。
五階建ての建物の中で、四階一フロアの約八O%、三千六百三十平方米のスペースがパルタックの一括物流の拠点だ。
ここから近畿圏にあるMの全店向けに日用雑貨が配送される。
パートの女性がカートを押しながら棚の品物を小型コンテナに仕分けする作業は、さながらスーパーで買い物をしているよう。
実は「SPIEC2」と名付けられたこのカートこそ、パルタックが誇る実用新案・意匠登録済の最新鋭機器なのだ。
ここでは五十台が稼働している。
パルタックの技術で他社を寄せ付けないのが、カートで商品一個単位の仕分けを行う点だ。
カート一台に同時に五店舗向けの小型コンテナを搭載できる。
カートに組み込まれたパソコン画面に、無線ーAN(構内情報通信網)で飛ばされた仕分け情報が表示される。
作業員は商品に張られたバーコードをスキャンして、指定された小型コンテナに入れる。
間違えるとパソコン画面にエラーが表示され、正しくやり直さないと次の作業に移れない。
パルタックは九八年十月に業界で最新の情報・物流システムを有すといわれた新和(石川県松任市)を合併。
地元・関西を中心により強固な営業基盤を築きつつある。
パルタックが同センターの一括物流を受託したのは九八年秋。
「パルタックと組んだのは物流コストを最も削減できる相手だったから」と、M物流企画部の中原康之部長は話す。
実際、納品誤差率は十万分の一個の割合から、パルタックに委託してから以降は十万分の一以下に改善した。
「当社のシステムを使えば、最低でも二%は物流コスト削減につなげられる」。
パルタックの山岸十郎副社長は強調する。
W、SPA武器にK追撃Wがアパレル業界のリーデイングカンパニーの座をうかがおうとしている。
四千円前後で推移していたWの株価は九八年十一月からJ気流に乗り、九九年六月四日には一時七千五百五十円(大阪証券取引所第二部)の上場来高値を付けた。
一方、オンワードは千四百円前後で横ばい圏の値動きが続いていた。
九九年三月期の売上高は約千五百四十四億円で、アパレルトップのオンワードの約千六百九十二億円(九九年二月)に及ばない。
しかし、九九年六月四日時点の時価総額(発行済み株式数と株価の積)は、Wの二千四百八十八億円に対し、オンワードが二千四百二十一億円。
差はわずかだが、Wがオンワードを上回る。
株式市場では、Wが「アパレルトップ」の評価を得ている。
Wの高株価を演出しているのがSPA型ブランドだ。
店頭の販売情報を基に、次にどのような商品を企闘し、投入すべきかを予測するのがSPA。
流行の変化に対応させた商品構成で、気まぐれな若い女性たちの心をつかんでいる。
spA型ブランドを扱う小売り事業の管理可能利益(粗利益から営業に直接関係する経費を差し引いた額)は、九九年三月期で百六億円になり、前の期より四一一%膨らんだ。
W全体の九九年三月期の経常利益も約百十五億円と、前の期を二O%上回った。
半面、オンワードの九九年二月期の経常利益は約百二十九億円で前の期から三四%減少した。
まだオンワードがWを上回っているとはいえ、百億円弱あった両社の差は一年間で十四億円弱まで縮まった。
Wはアパレル売上高・経常利益トップの座を狙う。
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